【後編】自己導尿の適応と方法──安全に続けるために
院長通信をお読みいただきどうもありがとうございます。やすだ泌尿器科クリニック院長の安田宗生です。本記事では、『前立腺肥大症と尿閉』の後編です。自己導尿の適応と方法について日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医が詳しく解説します。
前立腺肥大症(BPH)は、中高年男性に多くみられる病気で、排尿困難・残尿感・夜間頻尿など、日常生活に大きな影響を与える症状を引き起こします。初期の段階では薬の服用や生活習慣の見直しによって改善が期待できますが、進行すると尿閉(尿がまったく出なくなる状態)を起こすことがあり、腎機能の低下や感染症といった深刻な合併症につながることもあります。
こうした場合に、医師の判断で導入されるのが自己導尿(Clean Intermittent Catheterization:CIC)です。自己導尿とは、清潔なカテーテルを用いて患者さんご自身が膀胱内の尿を定期的に排出する方法で、腎機能を守り、尿路感染症を予防しながら生活の質(QOL)を維持するための重要な手段となります。
自己導尿(CIC)が必要とされるケース
・尿閉が続く:自力で出せない/排尿後に常に200ml以上残る
・高残尿で感染・腎機能障害リスクがある
・薬や手術が困難/効果不十分な場合
・神経因性膀胱の合併(糖尿病性神経障害・脊髄疾患など)
・患者さん自身が清潔操作を継続できる
自己導尿の実施頻度
・一般的には1日3〜4回(朝・昼・夕・就寝前)
・自排尿がある場合:合計300mlを超えないよう調整
・自排尿がない場合:400ml以上ためないよう時間で管理
・膀胱の過伸展を避けることが腎機能保護の鍵です。
自己導尿の基本的な流れ
ポイントは 清潔操作の徹底。感染予防の基本です。
カテーテルの種類
・使い捨てタイプ:衛生的・外出向き
・再利用タイプ:経済的・清潔管理が必須
・素材/太さ/形状は医師の指導に基づいて選択
主な合併症と予防
・尿路感染症:手洗い、適切な導尿回数、水分摂取
・尿道損傷:潤滑剤使用、抵抗時は中止、適切サイズ選択
・その他:結石、尿道狭窄、副睾丸炎 → 定期受診で早期発見
費用について
自己導尿は保険診療の対象です。カテーテルの種類や使用本数によって自己負担は異なります。長期的に続けやすい仕組みになっていますので、不安があれば診察時にご相談ください。
まとめ
・前立腺肥大症が進行すると尿閉・高残尿を招く
・腎機能保護と生活の質維持に自己導尿が有効
・清潔操作・正しい頻度・医療者の指導が安全継続のポイント
大阪府門真市の【やすだ泌尿器科クリニック】では、前立腺肥大症と自己導尿について、丁寧にわかりやすく説明いたします。
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やすだ泌尿器科クリニック
院長 安田 宗生
日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医
〒571-0065
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